寿ゞ家、一隅舎、東の園などを一体的に活用して、足助の町並みを住み継ぐことに作用する。

それが地蔵小路開発計画。

当研究所が再生プロジェクトを進めている旧料亭・寿ゞ家の建物、管理を任されている地蔵堂の旧庫裏「一隅舎」と、寿ゞ家の東にある「東の園」。地蔵小路沿いにあるこれらの施設に、これからの時代に求められる機能をそれぞれの個性に合わせて分担させ、地蔵小路を「通り道」から「街路」や「街区」(町並みの中の小さな町)に面白く進化させます。

一つ一つの施設が担う役割は単一で小さくても、地蔵小路の街区としてつながることで、より大きな役割を担うことができます。これにより、足助の町並みと内外の様々なヒトやモノ、情報をつなぎ、町並みを住み継ぐための活動が広がることを目的としています。

地蔵小路開発計画位置図

所在地:豊田市足助町本町15、14、13-2付近

足助の町並みを旧伊奈街道沿いに本町まで進み、足助郵便局近くの地蔵堂左横の小路「地蔵小路」を北に入る。

その地蔵小路沿いの一隅舎、小路苑、寿ゞ家、東の園が、一体の活用対象。

計画対象概略図

「百年庭園」

100年前にはきれいに整備されていたと考えられますが、手入れされず荒れてしまった寿ゞ家の東に位置する敷地の庭。地蔵小路に面した塀も朽ちて倒れかけています。この荒れた庭を、いろいろな使い方で、多くの皆さんに親しんでもらえるような場所に再整備し、時代に合わせた整備と活用を続けることにより今後100年以上皆さんに親しまれる庭にすることを目指します。

この東の園を中心に、寿ゞ家本館北庭と東庭、小路苑も含めて地蔵小路沿いの庭園を「百年庭園」と称します。

東の園

百年庭園の中核となる東の園は、40年以上放置されたため、当初はなかった樹木が生い茂っています。それらを伐採して、まずは皆さんが気楽に立ち寄れる場所にします。

東の園には土蔵風の建物や構造物がありますが、長年手入れされず傷みが激しいため、そのままでは使えません。これらの建物の再整備と活用も、「百年庭園」の計画に含めて企画していきます。

寿ゞ家

寿ゞ家は、旧料亭の建物の歴史と特徴を生かし、地蔵小路地区の中核施設・交流拠点として位置づけ、寿ゞ家再生プロジェクトによる再生活用を進めます。着手は未定ですが、本館地階に飲食を提供できるような設備を整備し、多くの方に使ってもらえるようにしたいと考えています。

また、現在は撤去した塀(コンクリートブロック造)を、いずれ木の塀で再築します。寿ゞ家の建物と同様に、地蔵小路の景観を印象付ける重要な構造物であるその塀と、塀で囲まれますが、外から眺められる寿ゞ家の北庭や東庭は、「百年庭園」の構成要素として整備します。

小路苑

すでにわくわく事業によって、町並みを散策する人たちの休憩場所として無料開放している小路苑も、「百年庭園」として一体的に活用と整備を継続します。

一隅舎

小路に2階部分が張り出している一隅舎は、地蔵小路を特徴づける建物です。この建物の一層の活用を図り、寿ゞ家などと一体的に地蔵小路の賑わいを生み出す施設とする計画を立てます。

「百年庭園」現況画像

(地蔵小路×2枚→東の園塀→東の園(着手前)×3枚→寿ゞ家(北庭)×2枚)

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2025年

10月

05日

活動報告(10月4日)

10月4日(土)の寿ゞ家再生プロジェクト活動報告です。

今回は、作業というよりは寿ゞ家の御案内が主になりました。

 

午前中は、足助観光ボランティアガイドの皆さんに、

寿ゞ家の概要についてお話しし、本館、新館の内部を案内しました。

足助の典型的な町家とは異なる空間に、皆さん興味を深めていらした様子。

普段は内部の見学ができませんが、

外観を見せながらだけでも

昔の料亭だったことや内部に面白い空間があることなど、

今回聞いたを案内できるかもと、おっしゃっていただけたのはうれしく思います。

 

午後からは、参州足助寿ゞ家界隈芸術祭の「キックオフミーティング」が行われました。

芸術祭への参加アーティストなど20名ほどの方々が寿ゞ家に集まりました。

まず総合ディレクターのかとうさとる氏から、芸術祭の趣旨説明などが説明されました。

今回初めて詳しい話を聞いた方も多いと改めて知り驚くとともに、

会場としてまた寿ゞ家の名前を使うのであれば、

芸術祭全体が地域のイベントとして機能するように、

研究所としてより厳しく調整をしなければと感じました。

 

続いて展示会場見学では、各作家さんが個々に場所を確認するのではなく、

寿ゞ家から地蔵小路、本町区民館、旧田口家住宅など、

会場全体を皆さんで一緒に確認していただきました。

丁寧な調整が必要な事項も明らかになりました。

 

最後に寿ゞ家に戻り、出展作家さんたちの作品作りの参考にと、

寿ゞ家再生プロジェクトの概要を紹介させていただきました。

現在の姿に至る経緯や、

過去の華やかだったころの姿など、興味深く聞いていただきました。

 

ポスターやチラシができて、出展作家さんたちが集まって、

開催まで残り2か月でいよいよ本格始動といった感じです。

研究所としても、総合ディレクターの思いや参加される方々の熱意などが形になるように、

この芸術祭を支援したいと思います。

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活動報告(10月4日)

10月4日(土)の寿ゞ家再生プロジェクト活動報告です。

今回は、作業というよりは寿ゞ家の御案内が主になりました。

 

午前中は、足助観光ボランティアガイドの皆さんに、

寿ゞ家の概要についてお話しし、本館、新館の内部を案内しました。

足助の典型的な町家とは異なる空間に、皆さん興味を深めていらした様子。

普段は内部の見学ができませんが、

外観を見せながらだけでも

昔の料亭だったことや内部に面白い空間があることなど、

今回聞いたを案内できるかもと、おっしゃっていただけたのはうれしく思います。

 

午後からは、参州足助寿ゞ家界隈芸術祭の「キックオフミーティング」が行われました。

芸術祭への参加アーティストなど20名ほどの方々が寿ゞ家に集まりました。

まず総合ディレクターのかとうさとる氏から、芸術祭の趣旨説明などが説明されました。

今回初めて詳しい話を聞いた方も多いと改めて知り驚くとともに、

会場としてまた寿ゞ家の名前を使うのであれば、

芸術祭全体が地域のイベントとして機能するように、

研究所としてより厳しく調整をしなければと感じました。

 

続いて展示会場見学では、各作家さんが個々に場所を確認するのではなく、

寿ゞ家から地蔵小路、本町区民館、旧田口家住宅など、

会場全体を皆さんで一緒に確認していただきました。

丁寧な調整が必要な事項も明らかになりました。

 

最後に寿ゞ家に戻り、出展作家さんたちの作品作りの参考にと、

寿ゞ家再生プロジェクトの概要を紹介させていただきました。

現在の姿に至る経緯や、

過去の華やかだったころの姿など、興味深く聞いていただきました。

 

ポスターやチラシができて、出展作家さんたちが集まって、

開催まで残り2か月でいよいよ本格始動といった感じです。

研究所としても、総合ディレクターの思いや参加される方々の熱意などが形になるように、

この芸術祭を支援したいと思います。

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